慈しんで育ててくれた親が認知症!考えたくないことですが、その兆しがあれば対策は避けて通れません。親が認知症になったらやるべきことを、いくつか知っておくことで悩みは軽減されます。記事内では、迷子になりやすいとき・失禁したとき・施設に入れるべきか?など様々な角度から、親が認知症になったらについて考えていきます。
親が認知症?事前に出来る対策
親が認知症?と思い始めたら
事前に出来る対策を行っていきましょう。
ご自宅でも出来る認知症テストや
迷子になることが多くなったら、
SOSネットワークの登録をおすすめします。
改訂長谷川式簡易知能評価スケール
長谷川式はスクリーニングといって、ふるい分けをする検査です。
認知症の疑いがあるのかを、ふるい分けるために使います。
質問の項目や聞き取るときの注意点を理解すると、自宅でも行うことが出来るんです。
ザックリとこんな感じです。
- 本人の年齢
- 今日の年月日と曜日
- 今いる場所
- 言葉を覚える(桜・猫・電車)
- 計算(100-7=? -7=?)
- 聞いた数字を逆に言う(6・8・2→2・8・6)
- 少し前に覚えた言葉を言う(桜・猫・電車)
- 実際の物を見せて、隠した後に思い出す(5つ)
- 野菜の名前を言う(言えるだけ)
下記の記事内では、ご家庭で検査するときのポイントを紹介しています。
認知症SOSネットワーク
2024年4月NHK番組の番組で、
SOSネットワークについて放送されていました。
認知症やその疑いがあり、警察に行方不明届が出された人はおととし、延べ1万8709人と過去最多となっています。
このうち451人が亡くなり、284人が所在不明になり、深刻なケースが相次いでいます。
引用元:NHK
8割以上の自治体でこの仕組みを取り入れているのに
住民の6割以上が事業について知らないと答えているそうです。
私は、この仕組みを活用していた知人に、5年前に教えてもらい記事にました。
実際、警察に保護されている方を、お迎えに行ったとき
この事業を知っていて、本当に良かったと実感したものです。
下記の記事内では、活用する手順などをご紹介しています。
認知症状のある方のご家族には、特におすすめしたい記事です。
親が失禁!自宅で出来る対策
親が認知症になって
排泄が上手くいかなくなる
そのようなことは想定しておきたいものです。
パンツがアンモニア臭い
高齢になると失禁が増えてしまいます。
便失禁になると、紙パンツの利用を考える時期になりますが
尿失禁だけのときは、紙パンツを嫌がる方もいるため
下着などの衣類についた、尿臭に悩まされることになります。
排泄によって体外にでた尿素は時間がたつと、
外部からの細菌によって分解されアンモニアになります。
アンモニアは、特有の強い臭いを放ち尿臭の原因となります。
大まかな臭いを取るためには
アンモニアが水に溶けやすいという性質を利用します。
洗剤を使って洗う前に水で下洗いして大体の汚れを落とします。
アルカリ性であるアンモニアを中和させるために
クエン酸を用いる方法もあります。
クエン酸水の作り方
- 水(またはぬるま湯) 100ml
- クエン酸 小さじ1/2
- スプレーボトルなどの容器
水洗いした衣類にクエン酸水をかけておくと
更に臭いが抑えられます。
下記の記事内では、二層式洗濯機を使い尿臭を緩和する方法も記載しています。
『ミトン』を使わない工夫
認知症の進行で判断力が低下し、今までなかった行動も出はじめます。
- 自分の体をただれるほど掻く
- おむつを外してしまう
- 自分の便を触る
- 点滴や胃ろうなどの管を抜く
ご本人の安全が確保されないことや、介護する人たちにとっては、
後始末の負担やストレスが増えてしまいます。
このような行動があったときに使われる用品が『ミトン』です。
介護施設では、ミトンを使いません。(←使っているのを見たことはありません。)
介護施設で工夫していること
- 自分の体をただれるほど掻く スキンケア・皮膚の清潔・かゆみ止め
- おむつを外してしまう パッドの交換をこまめに行う
- 自分の便を触る 排便をコントロールする
- 点滴や胃ろうなどの管を抜く 見えないようにする・衣類の中に入れる
上記を参考にして頂きたいのですが
それでも、ご家庭では使ってもいいのではないかと思っています。
下記の記事内では、弄便で困り果てるご家族の事例もご紹介しています。
親が認知症になったら考えること
大切な親ですが
認知症の症状が出はじめると
介護する家族にとっては
とてもストレスの多い状態になります。
薬や施設の知識の情報は、
蓄えていて損はありません。
施設に入れるタイミング
施設入所は認知症を一気に進行させるかもしれません。
しかし、認知症そのものは、進行性の症状だと言われています。
ご家族が頑張って介護をしても、
苛立ちやケンカの火種になってしまっては、
当のご本人も悲しくなると思います。
介護職員たちは、改善できるものは改善させたいと思い関わっています。
いざという時のためにも、施設見学をしておくとと良いでしょう。
そして、介護者のストレスが溜まってしまう前に
検討するのがタイミングなのだと思います。
下記の記事内では、認知症を方が患う方が
施設に入所したタイミングの事例をご紹介しています。
認知症の薬を『やめる』
99歳の女性の事例をもとに、
「認知症の薬をやめたらどうなるのか?」を参考に
認知症の薬には、どんなものがあるのかを大まかに押さえておきましょう。
認知症の薬は
- 神経伝達物質の減少を抑えるか(元気にする)
- 興奮した神経伝達物質を抑えるか(おだやかにする)
という2種類の違いがあります。
専門的には、その他にもいろんな違いがあるのでしょうが、
薬剤知識がなくてもこういう事を押さえて、
薬の変更があったときに医師に伝える手掛かりにしてみて下さい。