このブログは、認知症にこだわって介護をする介護士のブログです。高齢者介護で、訪問介護・介護認定調査・認知症対応型のグループホームで勤務した経験談をまじえながら、介護する様子を綴ります。
「認知症って・・不思議だな」と思ったことなども綴っていきます。
さまざまな認知症状
介護サービスの入り口で、出会った人々
介護サービスの入り口は、介護認定の申請をすることから始まります。その入り口を介護認定調査という形で経験したときに、認知症の不思議に出会いました。認知症があると思われる場合でも、申請を受けるまで、ご家族はあれこれ悩んでしまいます。どの段階で申請をするのかを悩むのは、当然のことだと思いますが、遅くなるとその分、認知症状は進みます。
認知症の症状には、不思議な行動が多いのです。流暢に話をするその内容は、全くのデタラメだったり、ご家族には見えない人影が見えて眠れない方、ゴミ集積所からゴミを持ち帰る方など様々です。
認知の症状の不思議さと、その方を介護するご家族もまた様々です。
「それって、認知症だよねぇ・・・」と思わずにはいられない状況でいても「性格なんです」と言う娘さんや、まるで我が子を擁護するように母を介護する息子さんもいました。本当に様々なのです。
認知症を知るために・・
認知症を知るために、講習を受けたり試験を受けたりしましたので、その時の様子なども綴りたいと思います。
介護認定調査の仕事を辞め、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で勤務しています。
「介護支援専門員」「介護福祉士」「福祉住環境コーディネーター2級」「認知症ケア専門士」「認知症ライフパートナー」「認知症介護実践者研修」「認知症ケア指導管理士(期限切れ)」の資格を取得しました。
結局のところ、勉強しても実際の出来事があった時、適切な対応が出来ているとは言い切れません。しかし、知識と経験があればこそ、やっと背景がつかめたり気持ちに寄り添うことが出来たりするのだと思います。
認知症はその進行を止めることは出来ません。改善薬も開発されていますが、今のところは、進行を遅らせるために使用されています。しかし、その進行していく状態でも認知症の方は、今を精一杯生きています。
介護に100%を求めない
介護に100%を求めないようにしています。「こうあるべき」を念頭におくと、いつか自分がつぶれてしまいます。介護士は介護を職業としていますから、家族介護では出来ないケアは必要ですが、完全を求めるとチームケアさえうまくいかなくなります。ご家族であれば、家族関係に亀裂が出来ることもあるでしょう。
記憶や判断力が低下することで、周囲の人たちに配慮が出来なくなることもあります。介護する人たちが、力を注げば注ぐほど報われずに、悲しい思いをすることもあるのです。ときどきガス抜きしていきましょう。それが認知症介護に必要なことなのです。
認知症介護の窓
認知症の方と共に笑い、そして症状に悩むことが多い毎日です。そんな生活をおくりながら、認知症介護をすることで、見えてくるものがあると思っています。明日、この窓を開けたら何が見えるだろう。そう思いながら、認知症介護を続けていきたいと思っています。
派遣で経験した介護の世界
2018年秋に、このブログをはじめました。
当時、グループホームの職員でその時の年齢は56歳。
介護の仕事が、「あと何年続けられるか分からない」と思った時
もっといろんな介護の世界を見たいと思い始め、
派遣社員として働き始めました。
計画では、3~4ヶ月ごとに職場を放浪する予定で転職しました。
手始めに慣れたグループホームからスタートし
サービス付き高齢者住宅、有料老人ホーム、特別養護老人ホームに
転職していました。
サ高住や有料は、ほぼ訪問介護の仕組みに似ており
抵抗なく業務を行う事が出来ました。
平均介護度は、介護2程度だったと思います。
特別養護老人ホームに派遣された時から、私の介護感に変化が出てきました。
良い意味では、身体介助がスムーズに行えるようになったこと。
悪い意味では、利用者の方のことを思いやる余裕がなくなったこと。
現在は、定期巡回型訪問介護看護の派遣社員として働いています。
このブログを始めてから、5年が経過しました。
このままで、介護の仕事を終えるのは「寂しい」気がします。
シニアとなった私から、発信できる情報は少ないかもしれません。
しかし、この年齢になったからこそ「見えること」があれば
お伝えしたいと思います。