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認知症 丹野智文さんに学ぶ『環境の大切さ』

認知症の接し方認知症の症状
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仙台在住の丹野智文さんの講演を聞いて思うことは、環境の大切さ。若年性アルツハイマーと診断を受けた丹野さんのお話を伺い、発信することの素晴らしさを知りエネルギーをいただきました。

認知症の当事者 丹野智文さん

若年性アルツハイマーの診断

39歳の頃、自動車販売店で営業マンとして働いていました丹野さんは、人の顔や名前が覚えられなくなり検査を受けます。

診断は若年性アルツハイマー、「アルツハイマー=終わり」と人生を悲観するも、若いがゆえに家族を養わなければいけないという思いで模索します。

介護保険は40歳から適用が可能ですが、39歳の年齢では行政さえ頼ることができません。

そんな時、『家族の会』と出会います。同じ症状や同じ薬など、共通点を見つけ『家族の会』に足を運ぶようになります。

当事者だから貴重な発信ができる

会社に事情を説明した丹野さんに、転機が訪れます。

営業という業種から事務職には転向となりましたが、会社での理解が得られ仕事を続けることが出来たのです。


将来に光が見えはじめ、丹野さんは当事者であることをオープンにし、当事者だからできる発信を行うようになります。

国内外を問わず、研修や講演の出演さえこなされています。


私が参加した講演会は、地元のコミュニティセンターで行われたアットホームな感じの講演会です。

認知症に従事する介護士であれば、認知度の高い人物です。

テレビやインターネットで何度も拝見していましたが、ご本人に会うのははじめてでワクワクです。

書籍の販売をしていましたが、すべて団体に寄付されるとのこと。

私は出版の知らせを知人から受けすでに購入していました。

ご本人対象の相談窓口「おれんじドア」代表

認知症と診断された人の不安を「共に乗り越えたい」と語る丹野智文さん。

認知症の当事者の方々と出会い元気をもらい、当事者のための相談窓口である「おれんじドア」を立ち上げています。

私が丹野さんの講演に参加したのは、2018年のことです。

現在の丹野さんの様子を知りたくて、調べてみました。

2024年の記事で、元気に活躍されている様子。

ご興味のある方は、下記からその様子をご確認ください。

認知サポート笑顔倶楽部

環境が一番大切

『環境』それは人とのつながり

認知症の人にとって一番大切なことは、人とのつながりである『環境』と語られていました。

社会とのつながりは、人とのつながりとなります。家に閉じこもることが多くなると、不安はいっそう増すのだと言います。

失敗をしたとき、周囲の人の一言で『怒られる』と感じるとも話されていました。

「失敗をしたことは分かっています。」「できると自信につながるんです。」「待って欲しい。」「出来ることを奪わないで。」と当事者だから発信できる言葉が続きました。


ご家族や友人たちにも支えられ、とても明るく笑う丹野さんです。

認知症という病気を抱えながら、同じ当事者の方々にもエネルギーを吹き込んでいるようでした。

本当に認知症なの?と思えるほどの、発信力がありました。

言葉の大切さ

丹野さんは言葉の大切さにも触れていました。

「認知症であっても、考える能力はあるんです。」「本人の目の前で、認知症のことを悪く言わないでください。」と話されていました。

丹野さんは支援する方々のことを「パートナー」と呼んでいました。

支援されることもあるが、支援することもある。だから「パートナー」なのだと。


実際、この講演も丹野さんの出席がなければ、地元のコミュニティセンターに60人以上もの人が集まることはないかもしれません。

人は言葉で傷つけられることはたくさんあります。それは、認知症の方も同じなのです。

高齢者との違い

貢献できる社会へ

私は認知症対応型のグループホームで、介護士として働いています。

今まで若年性アルツハイマーの方との出会いはお二人だけです。

お二人とも60歳でした。それぞれ、地域に戻られたり特養の施設に移られました。

他の利用者さんは概ね80歳代ですから、体力に大きな違いを感じます。

お二人には大きなテーブルを運んでいただくなど、力仕事をお願いしたこともありました。

高齢の方との同じ生活では、不足があるだろうと感じていましたが、改善はできないまま転居。


体力的に社会に貢献できる年齢です。

「地域と共に生きる」そんな社会が今後、多くの方に実現できたなら、住みよい社会になるのだと思います。

認知症の方を介護する職員たち

丹野さんの講演を聞いて、介護する職員たちは、どれほど認知症を理解できているのだろうと思いました。


丹野さんのお話の中で、屋内でも帽子を脱がない方がいて、周囲はなんとか帽子をとろうとするらしいのですが、どうしても帽子を手放さない方の話がありました。

レビー小体型認知症のこの方には、家の中でも枝がそこら中に張り巡らされて見えるらしく、危ないので脱がないらしいのです。

このような状態を、私たち介護士は適切に理解できるだろうかと思いました。


高齢者の方は体力もないため、丹野さんのようなエネルギッシュな発信は難しいと思います。

でも、介護拒否があればそれも、発信の一つなのだと思います。

とにかく、たくさんのパワーを丹野さんに頂きました。ありがとうございます。

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