2019/8/15

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認知症の症状

認知症 あなどれない「めまい」の症状

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グルグルまわる

レビー小体型認知症に現れる症状のひとつとして、『めまい』の症状があります。『めまい』の症状は、介護者には気が付きにくく倒れるなどの事態が起こらないと、軽視されてしまいます。しかし、『めまい』がある中で生活することは、本人にとってストレスがあることを知っておきましょう。今回は、『めまい』を訴える80代の女性のおはなしです。

不安からくる生活の条件

彼女がグループホームに入居したとき、生活にいくつか条件がありました。就寝のときに、メガネをかけたまま寝ることや服のまま寝ること、居室の電気はつけたままにして欲しいということでした。

朝の支度が間に合わない

新しい生活にいくらか慣れ始めたころ「なぜ、メガネをつけたままや服のまま寝るのか」を聞いた時に、「朝の支度が大変だから・・」と教えてくれました。

ご家族に確認したところ、自宅にいたころデイサービスに通っていて、「朝の支度を間に合わせるために、急がせたのが原因かもしれない。」と話されていました。

「明日は日曜日ですよ」

服を着たまま寝る方もいますから、「必ずパジャマに着替えなければいけない」ということではありませんが、生活のメリハリがついたり、汗の吸収が良いのでできれば更衣した方がいいと思いました。

取り組みは土曜の夜に限定されました。彼女は日曜日はデイサービスが休みであることを理解していましたから、「明日は日曜日でデイサービスはお休みです」「朝はゆっくりできるので、パジャマに着替えましょう」と声をかけました。

心配はあるようでしたが、上衣だけは交換させてくれました。なぜ上衣なのかというと、着替えが簡単だからなのだそうです。

介助するほうにすると、ズボンの方が交換しやすいのですが、自分で更衣していたころは、立ち上がって行うズボンの交換の方が大変だったのでしょう。

長い期間をかけて、上下の交換ができるようになりました。残念ながら、メガネは掛けていないと不安だということで、いまでもメガネをかけたまま寝ています。

「休ませてください」を訴える

レビー小体型認知症は、体調の良い時と悪い時が交互に現れて、認知症を進行させていきます。午後に「休ませてください」と訴えることが多かったのですが、朝食後にも「休ませてください」と言うようになりました。

ここで、職員の意見が分かれてしまいます。「休みたい」と訴えているのだから、「寝てもらった方がいい」という職員と、寝てばかりいると水分摂取も少なくなるし、お腹もすかなくなるのだから「フロアで過ごした方がいい」という意見に分かれました。

分かれた意見は、「午前は体操などをして過ごして頂き、午後は居室で休んでもらいましょう」という方向で統一されました。

「もう結構です」と食事を拒否し始める

介護士たちは、その日の利用者さんの健康状態を、朝に測定する血圧や脈・体温などで判断します。値がいつもより変動があると、上長に報告するのですが、彼女はいつもと同じような測定値でした。

しかし、少しずつ食事を残すようになります。時々、ぬせることもあるので、飲み込みづらさが出てきているようでした。食事形態が変更され、粗刻みやトロミをつけたり、時にペーストにします。

半分ほど食べると手が止まってしまうので、介助をして食べていただきます。それでも、少し食べて「もう結構です」と口を閉ざしてしまいます。

「目がまわる・・」めまいの再出現

彼女は入居前から、『めまい』を改善する薬を飲んでいました。ご自宅にいたころから、めまいの訴えがあったのでしょう。

グループホームに入居してからは、『めまい』の訴えはなかったので、改善薬を飲んでいることすら忘れていたほどです。

めまいの種類

先日、会社の内部講習会でレビー小体型認知症について、勉強会がありました。認知症といわれるその殆どが、アルツハイマー型認知症ですが、レビー小体型認知症が発見されてから、レビー小体型認知症と診断される方が増えました。

レビー小体型認知症の症状の中に『めまい』も含まれていて、その『めまい』の種類は大きく『回転性のめまい』と『浮遊性のめまい』に分かれるのだそうです。

『回転性のめまい』は周囲や自分がグルグルと回ったように感じるもので、『浮遊性のめまい』は体がフワフワと浮いた感じでめまいを感じるタイプがあります。厳密には他にもありますが、レビー小体型認知症では『浮遊性のめまい』が多いそうです。

「めまいがする」の訴えに・・

彼女が『めまいがする』と訴え始めたのは、1週間ほど前からです。パーキンソンの症状があり歩行は小刻みで不安定です。なので、手引きで歩行介助するのですが、手を引いて立ち上がると「めまいがする」と訴えるようになりました。

『めまい』という症状は、介護士たちには理解が難しい症状です。血圧に変動があったり、熱があるのは測定器で見分けられますが、『めまい』を測定する器具はありません。

『めまい』の症状は記録に記され、報告もされましたが、誰も彼女とそのことについて話を聞いていませんでした。

「グルグル回る感じがする」

ある介護士が『めまい』について話を聞いたそうです。彼女は「寝ているときにはめまいはしない」「起きているときは、いつでもグルグル回っている感じがする」と答えたそうです。

『めまい』は誰しも一度は経験したことがあると思いますが、その症状がある時は、横になって休んでいたいですし、食欲もないものです。

彼女は以前からその症状があったのですから、もっと早くに気付くべきだったのかもしれません。

表情を変えない彼女ですが、話を聞いているときは、口角を少し上げて喜んでいるようだったと介護士が話していました。

私たちができること

私たち介護をする人たちは、症状の改善をすることは難しいです。症状を報告した後は、医師などの専門職に改善策をお願いしましょう。そして、私たちはその方の心配や不安を共有することで、少しでも安心できる状態を作る事が大切なのではないでしょうか。

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