2019/8/15

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認知症の症状

認知症 その意味のない言葉にこめられた秘密のメッセージ

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まるで外国語?

認知症の初期の症状には「あれ」「それ」という言葉が多くなります。更に進行すると「てんき」「たいふう」などの単語が並ぶようになり、その後には話している言葉が意味を成さなくなってしまします。今回は話している言葉が意味を成さなくなっている90歳代の女性のおはなしです。

意味があるうちは会話が成立する

彼女はグループホームに入居して、10年が経過していました。介護士にとって困った出来事が多かった彼女ですが、突然にスイッチが入って怒りだすことが少なくなっていました。

話す言葉は単語を並べて話す状態でしたが、「ごはん」「うまいなぁ」といった様になんとか会話が成立していました。

介護士にとって困った出来事は少なくなったのですが、それは認知症の症状が進行していることを意味しています。手引きで歩行できていた状態から、体の傾きが歩行時にも現れ、車いすを使うことが多くなりました。

話す言葉も単語ではなく、ときどき「ホニャララ・・」と意味のない言葉が出るようになりました。まるで外国語のような言葉は、理解が不能です。それでも、何かを話しているのは分かりますから、頷いたりして聞いていました。

会話の『頷き』が形だけになる

更に言葉は「ホニャララ・・」の方がほとんどになり、単語さえまれになりました。

「台風が近づいてるんですよ」と話しかけると、「ホニャララ・・」と返事が返ってきます。何かを伝えようとしているのでしょうが、理解できなくなると介護士は自分なりの解釈で頷きます。何か話している「天気が悪いものね」と続くのです。

これが会話といえるのか疑問はありますが、話しかけに対して返答があるうちは、会話ととらえて良いのかもしれません。

言葉がなくなるとき

あなたが接するときの『感情』を見ている

彼女の「ホニャララ・・」には、伝えたい何かがあったはずです。しかし、勝手な解釈で頷きを繰り返すうち、彼女は問いかけにも返事をしなくなりました。

彼女は話しかける相手が、自分のことを分かろうとして話しかけているのかを、見定めていたのかもしれません。

言葉がなくなると、唾液が減ります。唾液が減ると口臭の原因になったり、味覚障害を引き起こします。口腔内が乾燥することで、飲み込みも悪くなるのです。

彼女はたった1杯のお茶を、スプーンで一口ずつしか飲み込めなくなりました。

新人介護士に学ぶ

仕事が遅いと先輩に注意を受ける、新人介護士がいました。新人介護士はよく彼女に話しかています。意味のない「ホニャララ・・」がある時も、「えっ?今なんて言ったの?」となんとかその意味をくみ取ろうとしているのです。

彼女はこの新人介護士が来ると、目線で姿を追うようになりました。また、新人介護士もそれに気づくと、必ず近寄って「今日の献立は○○ですよ」「○○好きかなぁ」など、ニッコリと話しかけるのです。新人介護士が食事介助をすると、彼女は食事を食べることが多くなりました。

ユニットカンファレンスで、彼女のことが取り上げられ、コミュニケーションの取り組みを重視する方向へケアがかたまりました。

新人介護士にコツを聞くと「コツなんてありませんよ」「ただ、声をかけるときフルネームで名前を呼ぶんです」「そしたら、ハイって返事してくれるんですよ」と話してくれました。

新人介護士には、彼女の話を聞こうとする気持ちが十分にあったのでしょう。介護の経験が長くらると、『その大切なこと』を忘れてしまっていたのかもしれません。

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