私たち介護者が事故を起こして落ち込んだ時には、どんなことをしていったらいいのでしょうか。介護歴13年の私が実際に行っている「介護事故で落ち込んだときにやって欲しいこと」をご紹介します。
介護事故で落ち込んだとき
介護事故のあったときは、気分がゲンナリして落ち込みませんか。
介護の仕事をしていて、介護事故の経験のない方は殆どいないと思います。
「切り換えないと事故を連鎖させてしまう」と思いながらも抜け出せない・・
そんな方の参考になればと思い、私の解決方法をご紹介します。
実際に行っている方法は3つです。
- 事故の対応をする
- 丁寧に謝罪する
- ゲンナリした気分を乗り越える
事故の対応をする
事故後のすぐに行う対応は
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これらは、事故後に初期の段階で行います。
どこの職場でも上長への報告までは、必ずおこなっていると思います。
事故報告書は事業所によっては、縛りのゆるいところもありますね。
しかし、事故報告書はどんな場合でも提出することをおすすめします。
事故報告書を書くことで事故の内容を周知できますし、起きてしまった事故の切り換えを行う事ができます。
丁寧に謝罪する
事故を被った利用者さんには、当然に丁寧な謝罪が必要です。
利用者さんへ謝罪を行ったら、上長や関係スタッフへの謝罪も行いましょう。
私たちが事故を起こしたことによって、上長はご家族や行政への報告を行わなければなりません。
関係スタッフは、再発防止のための手順が増えていくことになります。
私たちが起こした事故が再度起きないように、自分の心にも刻む思いで謝罪しましょう。
配慮して謝罪をしたい関係者は
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気分がふさいでおろそかになりがちですが、謝罪を行う事は落ち込んだ気持ちを回復させる解決策の一つです。
※個人的な意見ですが、ご家族への謝罪は上長が行う方が関係性が維持できると思います。
ゲンナリした気分を乗り越える
事故の対応と謝罪が終わると、次に行う事はメンタルの回復です。
ゲンナリとした気分のときは、注意が散漫している状態です。
新たな事故を起こさないために、切り換えが必要になります。
「起こってしまった過去は変えられない」のですから、私たちが次に行う事は続けて事故を起こさないことです。
この「ゲンナリした気分を乗り越える」ことが、落ち込んだ時に行うべきことです。
事故によって厳しい批判を受けることもありますが、真摯に受け止めましょう。
事故について問われることがあれば、事実だけを伝えます。
言い訳は、反省の機会を半減させてしまいます。
私たちの職場環境がよければ、いつまでも責められることはありません。
新人もベテランもあり得る介護事故

厚生労働省が平成30年3月に発表した
「介護サービスの利用に係る事故の防止に関する調査研究事業」
報告書 には、介護事故のデーターが記載されています。
事故発生の内容
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介護保険制度が始まってから、1.2の発生に変化はありません。
事故が起きたとき何をしていたか
1.見守り中 47.6% 2.他の利用者を介助中 7.2% 3.その他(5%以下) 室内移動中・目を離したすき・車椅子、ベッドの移乗時 トイレの移動中・おしめ交換、排泄中、入浴中など |
危険と思われる入浴中の事故は、なんと0.6%の報告になっています。
この報告書は、サービスの事業形態(訪問介護・通所介護・入所介護)でも細かくデーターが出ています。
介護の仕事をされている方は、一度目を通してもよい資料だと思います。
「介護サービスの利用に係る事故の防止に関する調査研究事業」報告書
新人もベテランもあり得る事故
介護事故は、約半数が見守りの時に起きています。
これは、「介護技術がどうのこうの」という話ではなく、いつでもどんなときにも介護事故が起こる可能性があるということを示しています。
事故の少ないスタッフに共通しているのは、注意力があることです。
常に「ヒヤリハット」を意識して仕事をしていると思います。
とはいえ、やはり人なので事故は100%は防げませんから、事故の後にやるべきことをしっかりと実行していきましょう。
同僚が起こしてしまった介護事故

同僚が介護事故を起こしてしまったら、防止策を共に考えていきましょう。
同じ事故は私たちのにもあり得ることです。
「みんなで気を付けていこうね!」と声をかけていきましょう。
「気にしないで!」と言うよりも「あなただけではないよ」という優しさを含みます。
まとめ
介護事故を起こした時に行って欲しい3つの方法
- 事故の対応をする
- 丁寧に謝罪する
- ゲンナリした気分を乗り越える
職場の環境はとても大切だと痛感しています。
私たちが介護事故を起こした時は、落ち込んだ気分に飲み込まれないことです。
そして、事故を起こした同僚には、前向な言葉が必要だと感じています。
応援の言葉をかけてくれるスタッフがいるなら、きっと気分を切り換えられると信じたいです。
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