あなたは何割負担?
2018年8月から、介護保険の介護サービスを利用する方の中で、自己負担が3割になる方もいます。最新の情報をを見ていきましょう。
利用者負担割合とは
『利用者負担割合』とは、介護サービスを利用する場合、費用の一部を支払う割合のことです。
例えば、自宅にヘルパーさんに来てもらい、20分以上30分未満のオムツ交換を1回頼んだ場合2,450円程度の費用がかかりますが、利用者負担割合が1割の方は245円を、サービスを受けている事業所に支払います。
この支払料金が、これまでは1割または一定以上の所得のある方は2割でした。2018年8月1日から所得の多い方で3割負担になる方も出てきます。
高齢者の所得は『年金』がほとんど
収入から控除などの必要経費を差し引いた金額を『所得』と言います。65歳以上の高齢者の場合、不動産や利息収入などの雑所得がなければ、そのほとんどが年金です。
所得によって利用者負担割合が決まりますので、負担割合別に所得がいくらなのかをみていきましょう。
合計所得金額とは
合計所得金額とは、給与収入や年金収入から給与所得控除や必要経費を差し引いた金額のことです。
1割負担の方の所得
・本人の合計所得金額が160万円未満
・本人の所得合計金額が160万円~220万円未満の場合で、年金収入+その他の所得金額の合計=単身世帯(280万円未満)2人以上世帯(346万円未満)の方
- 第2号被保険者(40歳~64歳までの方)
- 市町村民税非課税の方
- 生活保護受給者
1~3の方は上記にかかわらず1割負担となります。
例えば、65歳以上のひとり暮らしをしていてる方で、年金が200万円あるけれど、仕事をして控除後の金額が50万円あるとします。
年金収入(200万円)+その他の所得金額の合計(50万円)=250万円となります。この方の負担割合は1割になりますね。
2割負担の方の所得
・本人の所得合計金額が160万円~220万円未満の場合で、年金収入+その他の所得金額の合計=単身世帯(280万円~340万円未満)2人以上世帯(346万円以上)の方
例えば、65歳以上のひとり暮らしをしていてる方で、年金が200万円あるけれど、仕事をして控除後の金額が100万円あるとします。
年金収入(200万円)+その他の所得金額の合計(100万円)=300万円となります。この方の負担割合は2割になりますね。
・本人の所得合計金額が220万円以上で、年金収入+その他の所得金額の合計=単身世帯(280万円~340万円未満)2人以上世帯(346万円~463万円未満)の方
例えば、65歳以上のひとり暮らしをしていてる方で、年金が250万円あるけれど、仕事をして控除後の金額が50万円あるとします。
年金収入(250万円)+その他の所得金額の合計(50万円)=300万円となります。この方の負担割合は2割になりますね。
3割負担の方の所得
・本人の所得合計金額が220万円以上で、年金収入+その他の所得金額の合計=単身世帯(340万円以上)2人以上世帯(346万円以上)の方
例えば、65歳以上のひとり暮らしをしていてる方で、年金が250万円あるけれど、仕事をして控除後の金額が100万円あるとします。
年金収入(250万円)+その他の所得金額の合計(100万円)=350万円となります。この方の負担割合は3割になりますね。
利用者負担が高額になった場合は、『高額介護サービス費』というものがあり、償還払いで支払われます。
償還払いとは、サービス事業者に利用額を一旦払い終わってから、市町村に申請をして払い戻しを受けることです。
最後に
2018年の介護保険の改正で、利用者負担の割合が増えましたが、財政状況を考えると増々増大していきそうです。介護保険を知って賢く利用しましょう。