2019/8/15

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認知症の症状

認知症その種類は一つとは限らない 複合型認知症  

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複合型認知症

一般に認知症の種類は大まかに、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症・脳血管性認知症・前頭側頭型認知症などに分かれています。しかし、症状にばらつきがあると、認知症の種類を特定できないためなのか、複合型と診断される方もいます。

今回はアルツハイマー型認知症と診断を受けて、グループホームに入居してきた80歳代の女性のおはなしです。

症状がバラバラに現れる

アルツハイマー型認知症の症状

彼女がグループホームに入居してすぐのころ、同じ話をなんどもしていました。話しかけると「私は○○○○です」「住所は○○○○です」を繰り返します。繰り返すというか、それしか話しません。

「食事が出来ました、テーブルに移動しましょう」と声をかけると、移動する間もテーブルに座っても食事かくるまで、ずっと「私は○○○○です」「住所は○○○○です」と話し続けます。

素人が見るとこれは『アルツハイマー型認知症』の症状です。2週間ほどだったと思いますが、この症状は日中も夜間にも続きました。

レビー小体型認知症の症状

彼女の歩行は、前傾姿勢での小刻み歩行です。筋肉が硬くなっているのか、動きもぎこちなく歩きます。ひとりで歩けるのですが、突進したように歩き出してしまうことがあり、目が離せません。

このような症状を見ると『レビー小体型認知症』かな?とも思います。

前頭側頭型認知症の症状

同じ話の繰り返しが落ち着いたころです。彼女はフロアの廊下を何度も行き来するようになりました。そして、消火器を見つけると、その消火器を持ち上げようとします。消火器を取り上げようとすると、彼女は激怒し暴れました。

就寝のため居室に案内すると、居室内を歩き回ります。一向に寝る様子がなく、夜勤者が他の利用者さんの介助に行っている間、彼女は居室内のものを投げたり、タンスを動かしたりします。

彼女の身体状況をみると、あの重い消火器を持ち上げたり、タンスを動かすのは難しいと思うのですが、なんとか自分の思う行動をとろうとします。

このような様子をみると『前頭側頭型認知症』の症状なのだろうかと思います。

複合型の認知症

彼女が来たわけ

彼女が自宅にいたときも、同じような症状があったそうです。家の中を歩き回るうちは良かったのですが、外へ出てしまい帰れなくなることが何度かあったそうです。

警察のお世話になった時に、自分の名前と住所が言えるように、ご家族は何度も彼女に教え込んだそうです。なので知らないところで、何かを聞かれたとき「私は○○○○です」「住所は○○○○です」と言うのでしょう。

娘様ご夫婦と同居されていましたが、娘様の足が不自由になり彼女のお世話が出来なくなったようでした。

認知症専門医の診断を受ける

あまりに症状が多く、介護士たちは対応に追われました。彼女の対応は優先されましたから、他の利用者さんたちの対応に不足が出ていたのです。半年が過ぎたころ、認知症専門医に相談することになりました。

認知症の診断は『複合型』と言うものでした。確かにアルツハイマー型認知症と診断を受けていても、歩行がレビー小体型認知症のようだったりする方もいるのですが、『複合型』というのを初めて知りました。

薬で症状が治まるが・・

薬が処方される

その後、彼女は何度も専門医に通院し、薬を調合されました。グループホームに入居していますから、日ごろの様子は介護士が報告書にまとめて、ご家族に渡します。その度に、薬が変更され調整されていきました。

彼女が入居して1年が経過するころは、彼女は症状が落ち着き『借りてきた猫』のようになっていました。夜は定時に就寝し、歩き回ることもなくなりました。

娘の名前を忘れる

彼女の子供は、娘様お一人です。嫁いだ娘の幸せを願っていた彼女は、娘のご主人である、娘むこをとても大切にしていました。認知症を患っても、娘の名前と娘むこの名前だけは、忘れていませんでした。

しかし、薬の効果が出始めたころから、娘むこの名前は思い出せるのに、大切なはずの『娘の名前』を思い出せなくなっていました。薬の効果の代償として『娘の名前』を忘れてしまったのです。

娘様は「皆さん(介護士たち)にご迷惑がかかるより、これでいいと思っています」と話されていました。しかし、本当にこれで良かったのか?という思いが、いつまでも残りました。

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